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高級和牛は本当に美味いか? [グルメ]

但馬牛のいま―全国の黒毛和牛を変えた名牛
「但馬牛」の中で一定の基準を満たしたものを「神戸牛」と呼ぶらしい。

旅行で神戸へ行ったので,ちょっと贅沢をして,夕食には神戸牛を食べた。元町駅にほど近い,割と評判のいい,小さなビストロみたいな店。ステーキが1枚どーんと出てくるのではなくて,何品か調理法の違う神戸牛を食べさせてくれるのである。

一品だけ,オードブルか肉料理かを選べたのだが,肉好きの私は迷わず肉料理。しかし,これが間違いの元だった。神戸牛は確かに柔らかくて美味いのだが,やはり日本の肉。脂が多過ぎるのである。肉料理ばかり5皿も出たのだが,最後の肉料理はまさに苦行。その次に出て来た焼きそばの中にも肉が入っていたのを見た時は,もう勘弁して,という感じだった。しばらく肉は遠慮したい気分。

しかし,なんで日本人は脂の多い肉が好きなんだろうね。どんな高級な和牛のフィレ肉でも,必ずしっかりとサシが入っている。あれって,もはや肉の味ではなくて,脂の味でしょ? 私は美味い「肉」が食べたいのだ。家の近所に美味い焼き肉屋があるのだが,そこでも,一番安いカルビの3倍以上の値段がする最高級カルビは,見た目が真っ白。脂身の中に赤い筋が入っているみたい。一度試しに食べたことがあるが,一口で胃が気持ち悪くなってしまった。

私がこれまで一番美味いと思った肉は,20年以上も前にフロリダのとある高級(?)ホテルのレストランで食べた,フィレ・ステーキ。厚さ10cm以上,重さ1ポンドはあろうかという,見事な赤身のステーキで,これが柔らかくて本当に美味かった。日本の牛肉で柔らかいというと,脂がとろける柔らかさなのだが,それとは全く違う。私の子供の頃は,「アメリカの肉は,日本人には噛み切れないくらい堅い」と聞かされて育ったので,びっくりしたものだ。しかも,それが高々$40位だったのだから。まぁ,一皿$40といえば,USでは比較的高級な部類に入る訳だけれど。以来,ステーキと言えば,あのフロリダのステーキのイメージになってしまった。しかし,日本でそういう肉を食べさせてくれる店を探すのはとても難しい。特に,高級ブランド和牛を使っているような店なんかでは,まず無理なんではなかろうか。

一体何でこんな事になっちゃったんだろうねぇ。日本では元々脂っこいものを食べる文化はなかったはず。マグロの大トロだって,昔は捨てていた部位だと聞いたことがある。大トロだ中トロだのが珍重されるようになって,見た目の類似性から,牛肉もサシが入ったのが高級だと考えられるようになってしまったのだろうか。でも,魚の脂と牛の脂では,性質も全く違うんだけどね。

別にサシの入った牛肉を好きな人がいてもいいけど,なんでもかんでもそればっかりになってしまうのが日本の悪いところだ。TVでも,美食家を気取ったアホな芸能人がそんな肉を有難がるもんだから,一般人がそれを鵜呑みにしてしまう。みんながサシの入っているのを欲しがるから,スーパーの肉コーナーにさえ,綺麗にサシの入った肉しか置かれない。日本が輸入するから,海外でさえ,自分たちは絶対に食べない,サシの入った肉を生産したりする。まったく馬鹿げたことだ。

和牛は安心だなんて言ってるけど,あれの食べ過ぎで成人病にでもなったら,目も当てられませんな。


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