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結果より過程が大事? [言葉]

先日,新人向けのソフトウェア開発プロセスの研修資料を手直ししていた時に,ふと思ったこと。

よく,結果が芳しくなかった人に,大事なのは結果よりその過程だから,なんて慰めることがある。「過程」とは「プロセス」のことだ。ソフトウェア開発に限らず,ビジネスに於いて「プロセス」が重要な役割を果たすことは多い。ここで,「プロセス」というのは,最善の結果をもたらすために,従うべき手順を規定したものだ。IEEEといった国際標準などでも,そんな風に定義されている。

ビジネスでは,勿論結果が重要な訳だが,たまたま運が良くて成功したというのでは困る。継続性・再現性がないからだ。毎度毎度,運だけで成功するはずはない。だから,「プロセス」を定義する。プロセスに従った結果,失敗に終われば,それはプロセスが良くなかったということだ。だからプロセスを改善する。そういうことの繰り返しで,プロセスのクォリティが向上し,結果が成功する確率も上がっていくのである。

つまり,「過程が重要」というところは正しい。しかし,結果が失敗であれば,過程も良くなかったことになるので,「過程は良いが,結果が悪い」というのは矛盾している。そう考えると,慰めの言葉は,やはり単なる気休めだというのが分かる。これを真に受けて,次こそは結果を出そう,と同じプロセスでしゃかりきに頑張っても,また失敗に終わる可能性が高い。やはり,失敗したことを真摯に受け止めて,反省することが大事ということだ。


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