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かりん [料理]

左が煮汁から作ったジャム(ゼリー)。右は果肉から作ったジャム(ペースト)

先日,友人とのやりとりをきっかけに偶然知ったのだが,「かりん」という植物には2種類あるようだ。漢字表記だと,「花梨」というのに馴染みがあると思うが,こちらは「マメ科」の植物で,材木として利用される。一方,のど飴で身近な「かりん」は,バラ科の植物で,漢字では「榠樝」と書くそうだ。知らなかった。実際,Web上でも,混同されていると思われるものが多い。三省堂国語辞典の記述も,2つをごっちゃにしているような感がある。

それはともかく,近所のスーパーで,「かりん」が2コパックで,見切り品として安く売られているのを見つけた。勿論,果物の方だから,「榠樝」である。かりんの実物を見るのは初めてだったので,取り敢えず買ってみた。

かりんの実はすごく硬い。果皮は,ちょっとペトペトした感じ。でもとても香りが良い。硬くて酸っぱくて渋みもあるので,生で食べるものではないそうだ。お酒や砂糖に漬け込んだり,ジャムにするのが一般的な食べ方らしい。ということで,ジャムに挑戦。

レシピはこちらのサイトを参考にさせて頂いた。種を取り除いて,皮ごと薄切りにし,煮込んだ煮汁だけを使う。煮汁の30%ほどの砂糖を加えて,煮詰めるだけ。最初,薄いオレンジ色だった煮汁が,だんだんと鮮やかな赤に変わっていく。ある程度煮詰めると,冷やした時にゼリー状になるようだ。煮詰めすぎると,ゼリーが固くなってしまうので要注意。実際,ちょっと硬くしてしまったが,それはそれで,寒天のようで美味しい。煮汁だけなので,2コからだと少量しか作れないのが残念。

残った果肉の方も,皮を剥いて,ミキサーやブレンダーでペースト状にし,砂糖を加えて煮詰めると,ジャムになる。ジャムというより,「餡」に近いかもしれない。シャリっとするような食感。煮汁の方ほどではないが,こちらも煮詰めるに従って赤っぽくなる。1回で2種類のジャムが楽しめるのは面白い。

これだけでは終わらない。最初に取り除いた種は捨ててはいけない。お湯で煮出すと,中からゲル状の物質が抽出されるのだ。これに砂糖を加えて飲むと,そんなに味はないが,ちゅるちゅるした不思議な食感を楽しめる。また,砂糖を加えず,そのまま化粧水としても使えるらしい。

そんな訳で,1つで3通りに楽しむことが出来る「かりん」。見かけたら,是非一度お試しあれ。


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