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「雪の女王」を見終える [韓国ドラマ/韓国関係]

雪の女王OST

5時間かけて最後の11~16話を観た。予想していたような衝撃的結末というのはなく,最後は淡々とした終わり方だった。片方が難病に冒されて余命幾ばく,という設定のドラマにありがちの展開だったが,ソン・ユリ扮するポラが可哀相で,でも最期の最期に少しでも幸せに過ごせて良かった。ソン・ユリのファンなので,どうしてもその視点で考えてしまいがちだが,死んでいく人が辛いだけでなく,残された人間はもっと辛い悲しみを抱いて生きていかなければならないのだ,ということを見せられた気がする。

脚本にはどうにも気に入らない点がいくつかある。まず,ポラの父が,息子のチョンギュが死んだのをテウンのせいだと考えているところ。本人が苦悩するのは仕方ないとしても,周りがどうしてそんな風に考えられるのか理解不能である。チョンギュの死の間接的な原因は,国際数学オリンピックで優勝したのが自分ではなかったということ。親友のテウンが優勝したということもショックだったとは思うが,テウンだって優勝を目標に参加したわけで,不正をしたわけでもないのにそれを責めるのはお門違いである。テウンが「お前なんかもう友達じゃない」といったことにしても,傷心のチョンギュがテウンに発した心ない言葉が発端で,これも責められる筋合いはない。むしろ,チョンギュがそこまで精神的に追いつめられる原因となった家庭環境に問題があったと考えるのが自然だ。最後までそれを認められない父親の自己中心的な考え方には正直呆れた。ポラにしても,テウンを愛していればこそ納得しようとしただけであって,そうでなければ同じ考えを変えることはなかっただろう。

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もう一つは,元カレである医師のソン・ゴヌ。しっかり治療すればきっと治る,といいながら,ほとんど見込みがないという素振りを患者本人に見せるとは,医師失格である。ポラをまだ愛しているという設定ならなおさらで,無理にでも笑顔で元気づけ,一筋の希望に望みをかけようと努力するのが当然なのでは? 脚本家はおかしいと思わなかったのだろうか。ちゃんと医師に取材したのか? 真実を知ったが故に,ポラの病気が急激に悪化したのは明らかである。

ちなみに,ポラの元々の病気は重症筋無力症であり,一般的には注意さえしていれば命に関わるということはなく,社会生活も送れるそうだ。ポラの死の原因になったのは胸腺腫で,重症筋無力症の患者の約1/4が併発する病気らしい。転移の少ない比較的良性の腫瘍で,5年生存率は約80%あるそうだ。もちろん,不幸にしてポラのように至るケースはあるのだろう。しかし,ポラの場合は明らかに発見が遅れたもので,父親から充分以上の治療費をもらっているにも関わらず,併発率の高い胸腺腫に気付かない病院側は怠慢としかいいようがない。

まぁ,いろいろ文句はあるが,ソン・ユリはやっぱり可愛かった。高慢な金持ち娘の役は見事なはまり役だったし(元々そういう気はありそうだが。ちやほやされてここまで来たのだろうし),元(?)トップ・アイドルらしく,自分を可愛く見せるのはお手のものという感じ。お嬢様っぽいゴージャスな衣装もよく似合っていた。「千年の愛」から比べると随分と演技もうまくなったかな。視聴率が低かったとはいえ,評判は上々だったようなので,また声がかかるだろうし,次のドラマが楽しみである。それとも次は映画かな?


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