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メンタル・コントロール [スポーツ観戦]

珍しく起きて待っていられたので,深夜1:30過ぎから始まった,全仏のSharapovaの試合を,生で観ることが出来た。彼女ももう24歳か。初めて見たのが,16歳のWimbledonだったので,すっかり大人になったな~,という印象。もともと華奢な体格ではなかったと思うが,体幹がしっかりしたというか,女性に対して失礼かも知れないけど,がっしりと逞しくなった感じだ。ここ数年は故障もあって,ランクも少し落としていたが,今回は前哨戦のローマで今年初優勝を果たすなど,ランクも戻してきて,調子を上げて臨んでいる様子。今大会はすでにトップ3シードが敗退しており,第7シードのSharapovaには,初の全仏制覇,生涯グランドスラム達成の大きなチャンスになっている。

今日の4回戦の相手は,第12シードのRadwanska。名前は聞いたことがあるが,個人的にはあまり印象に残ってない選手。特に心配していなかったのだが,始まっていきなり3セットを連取されてしまった。まさか,初めて観た試合で,いきなり負けてしまうのか? やっぱり生で観ない方がよかったのか? と,ジンクスめいたものを気にしかけたのだが,その後,持ち味の強烈なショットと,安定感とパワーを増したサービスで追いつき,タイ・ブレイクでも力でねじ伏せるように,第1セットを奪う。

第2セットは,第1セットの勢いをそのままに,先にブレイクして流れに乗ったかに見えたが,ちょっとしたミスが重なり,一気に逆転されてしまう。その後,ブレイク・バックのチャンスが何度もあったものの,取り切れず,そのまま第3セットにもつれ込むのが間違いなさそうな状況。しかし,4-5で迎えた第10ゲーム,0-40と相手のトリプルのセット・ポイントとなってからが圧巻。驚異的な粘りと,思い切りのよいプレイで,そのゲームを逆転してブレイク。直後の自分のサービス・ゲームを簡単に取ると,最後の相手のサービス・ゲームは,Radwanskaも勢いに圧倒されて,心理的に動揺してしまったのか,ほとんど抵抗できずにあっさり落とし,Sharapovaの勝利。勝利が決まった瞬間,凛とした厳しい表情がほどけて,歓び満面の柔らかい表情に切り替わったのが,とても印象的だった。

しかし,本当にSharapovaの精神力はすごい。テニスはメンタルが大事と言われるし,実際それ以外説明が付かないような,不可解な崩れ方をした選手を何度も見てきている。この日,その精神力の強さが如実に現れたのはサービス。通常,2ndサービスは,1stサービスに比べてスピードを落とし,コントロールを重視したものになる。外せばダブル・フォルトになってしまうからだが,その分攻撃力が弱く,相手に攻め込まれる隙を与える可能性がある。ところが,この試合のSharapovaは,勝負所で,1stサービス並みの2ndサービスを多用。いわゆるダブル・ファーストというやつだ。その結果,試合トータルで,サービス・エースが7に対して,ダブル・フォルトも7という多さ。当然すべてがうまくいく訳ではないのだが,ダブル・フォルトになっても次に引きずらず,表情ひとつ変えずに,続けてダブス・ファーストで攻めるのである。理想的な戦略とはいえないのかも知れないが,強気に攻め続けることで,強引にでも流れを引き寄せようという強い意思が感じられた。相手にセット・ポイントを握られても決して諦めず,果敢に際どいところを厳しく攻め続けたのもまた然り。正直,感動を覚えるほどの素晴らしい試合ぶりだった。

こうなると,是非とも全仏初制覇を達成して欲しいところ。立ち塞がる相手は,Azarenkaなのか,李娜なのか,Schiavoneなのか。何となく,李娜が出てくるのが一番やっかいな気がする。流石にここから先は全試合放送があるだろうから,また今日みたいないい試合を見せて欲しいものだ。

それにしても,2ndセットで終わったのは,私にとっても本当に有難かった。3rdセットにもつれ込んでいたら,睡眠時間が3時間弱になってしまうところだったしね。


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