アナログ式ルンバもどき [買い物]
学研の「大人の科学」vol.33の付録,「卓上ロボット掃除機」の完成品。 |
本屋で見かけて,つい買ってしまった。大人の科学 vol.33, 「卓上ロボット掃除機」。
ロボット掃除機といえば,iRobotのルンバが代表的だが,あっちは数万円もする代物。果たして,2940円で似たようなものが出来るというのだろうか。勿論,そんな高度なものを期待していた訳ではないが,実際に中身を見ると,驚くほどアナログ。せめて,Arduinoみたいなもので制御しているのかと思いきや,完全にスイッチとギヤだけで構成されている。こんなので,ちゃんと動くのだろうか。
組み立ては,パーツを嵌め込んでネジで留めるだけという,ごく簡単なもの。ネジが小さいので,サイズの合ったドライバで,気を付けて締めないと,ネジ山をなめてしまいそうな点に注意が必要なくらいだろうか。ものの20~30分もすれば完成する。
動力は,単3乾電池2本。モーターを回すので,電圧が低いとどうかと思ったけど,eneloopでも問題なかった。多少動きが遅いのかも知れないけど。スイッチを入れると,モーターが回って,底面の2つのタイヤが回り始める。子供の頃に作った戦車のプラモデルのような,ジャリジャリした音だ。こいつを床に置いてみると,ゆっくりと移動を始める。そして,障害物に突き当たると,前進を停止してその場で回転を始め,障害物のない方向へ再び前進を始める。なるほど,動きはぎこちないが,確かにそれっぽい。これはなかなか面白い。
この動作は,前部に取り付けられたスイッチだけが元になっている。本誌の説明では「センサー」と書かれているが,単に,押し込んむと,バネで戻ってくるだけの機械的なもの。電流の接点がある訳でもなく,押し込まれた時にギヤの噛み合わせを変えるだけだ。
さらにこのスイッチは,床面で上に持ち上げられる形になっているので,テーブルの端などに来て,持ち上げる床がなくなると,やはり前進を停止して回転するようになっている。これによって,段差のあるところでも,落下せずに動作し続けられるようになっているのである。障害物回避と落下回避を,ひとつの機構で実現しているところは,まさにアイデアの勝利というところか。よくこんなものを考えたものである。私のようなソフトウェア屋は,ついついプログラム制御で実現することを真っ先に考えてしまうので,感心してしまった。
それにしても,分かってしまえば単純な仕組みなのだけど,いつまで見ていても飽きないくらい,楽しい動きである。モーターの音がちょっと五月蠅いのが玉に瑕だけど。まぁ掃除機だから仕方ないか。一応ちゃんと小さなゴミも吸い込んでるみたいだし。
ルンバも,このくらいの機能でいいから,もっと安いのを出してくれないかな。最近は3万円くらいで買える機種もあるみたいだけど。ただ,うちでルンバを導入できないのは,価格じゃなくてわんこのせいなんだけどね。ミニチュア・ダックスは,種族的(?)に「しも」の方が弱いみたいで,たまに部屋の真ん中に水溜まりを作ってくれちゃったり,××をしてくれちゃったりするのである。調べてないけど,ルンバってそういうの回避できないよねぇ...。
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