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「正義のセ」は肩透かし [本]

正義のセ
阿川佐和子著「正義のセ」。

阿川佐和子さんの小説,「正義のセ」を第2巻まで読了。

1月の終わりの頃だったか,TBSの「はなまるマーケット」の「はなまるカフェ」に,阿川さんがゲストで出演された時,この本が紹介されていた。女性検事が主人公の話というのは珍しいし,司法ものには元々興味がある。知り合いの女性検事がモデルになっているそうだから,単なるフィクションでなく,現実の問題を扱っているに違いない。そんな訳で,発売までを楽しみに待っていたのである。

しかし,実際に読んでみると,勝手に少しシリアスな法曹物を想像していたので,肩透かしを食らった感じ。どちらかと言えば,検事を職業としている,ごく普通の女性を日常を描いている作品だ。勿論,事件の捜査や冤罪など,司法に関わるエピソードがストーリーの中心に据えられているが,あまり深く掘り下げられてはいないので,そこに関心がある人間には,少々物足りない。言ってみれば,少し真面目なテーマの,大衆向け読み物である。

とは言え,物語としては面白いし,語り口が軽妙でテンポもいいので,すいすい読める。この辺りは,さすが阿川さん,というべきところだろう。片道1時間程度の通勤電車の往復で,1冊をほとんど読み終えられるくらいのペースと分量だ。考えてみれば,阿川さんの小説を読むのはこれが初めて。彼女のキャラクターを考えると,そんなシリアスで重厚な小説を書くとは思えないので,勘違いした自分が悪い。まぁ,他にそんな読者はいないかと思うが,何の先入観もなく読んだら,充分に楽しめる本なのだろう。

なんて書いてはみたが,買ってから読み終わるまでにだいぶ時間が開いてしまった。これは,このところプログラミング関係の本ばかり読んでいたことや,間違えて「正義のセ」の第2巻を先に買ってしまって,後からあわてて第1巻を注文したことばかりが理由ではない。第1巻を読み始めて,ようやく自分の勘違いに気付き,ちょっと意気消沈してしまったのが主な原因だ。第2巻を読みながらも,果たして続刊を買ってまで続きを読むべきか,少し悩んでいた。結果的には,第2巻がとても中途半端な気になるところで終わってしまっているので,第3巻も買うことになりそうだが,すぐに続きが読みたいという程でもない。今は,hontoの500ポイント・プレゼント・キャンペーンに合わせて,買う本が3千円分たまるまで待っているところ。

ところでこれ,全3冊で完結するのだろうか。あんまり長く続くようなら,やっぱり途中でやめようかな...。1冊1260円は,ちょっと高いし...。


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