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白木蓮と辛夷 [日記]

こちらは白木蓮。

最近よく走ってるランニング・コースは,遊歩道になっていて,通路の両側の植え込みには数々の草木花が植えられている。といっても,走り始めたのが年末だったので,これまであまり見るべきものはなかったのだが,急に暖かくなって来たせいか,だいぶ色づき始めた。殺風景な中を黙々と走るより,花が咲いてる中を走る方が楽しいし,気分も癒やされるような気がする。やはり春はよい。

そんな中,まだ花が咲き始める前から気になっている木の蕾があった。割と大きめで,全体がふわふわした産毛のようなものに包まれており,どれも空の方をつんつん向いている。あれは何の花の蕾なのだろう。

こちらはコブシ(多分)。

たまたま先日,鎌倉の友人宅にお邪魔した時に,庭に同じ蕾の付いた木があるのを発見。訊いてみると,「白木蓮」だと教えてくれた。あれは白木蓮だったのか。Twitterにも書いたが,白木蓮にはちょっとした思い出がある。花は見たことがあるので,咲いてれば気が付いたかも知れないが,蕾までは知らなかった。

そうだと分かると,その木の傍を走るのも感慨深い。折しも,友人宅を訪れた翌日には,遊歩道の木にも,真っ白な大きな花がぽつぽつと開き始めていた。確かに白木蓮だ。そして,この週末には,ほぼ満開と言っていいほど,何本もの白木蓮の木に,たくさんの花が咲き綻んでいた。なかなか壮観だ。白木蓮って,こんなにメジャーな木だったのか。実際,注意して見てみると,辺りの一戸建ての家の庭にも,結構白木蓮が植えられているのが分かった。興味がなかった時にはまったく気が付かないのだから,人間の選択的認識能力の不思議さには驚くばかり。

せっかく綺麗に咲いているので,是非とも写真に撮っておきたいところだったが,スマートフォンのカメラではいまいちだし,ランニングに一眼レフを持ってきている訳がない。かと言って,後でもう一度カメラ持って来る頃には,日も暮れてしまっている。仕方ないので,次の休みに来るつもりだった。ところが,そこへここ数日の強風。今日行ってみたところ,花はだいぶ散らされてしまっていて,道は花びらだらけ。白木蓮の花びらは,傷むと黒っぽく変色してしまうようで,木に残っている花も,ところどころ黒くなってしまっているものが多い。地面に落ちてる花びらは更に酷い。掃除が大変そうだ。

それでも,状態のよい花を選んで撮影していたのだが,気が付けば,それぞれの木にちゃんと名札が付いている。立ち止まって見ていれば,すぐに分かったということだ。それはともかく,びっくりしたのは,全て白木蓮だと思っていたのが間違いだったこと。名札を見ると,時々,「コブシ(辛夷)」と書いてあるのだ。そう言われてみれば,確かに花が違う。遠目に,真っ白ということでしか認識していなかったので,全く気が付かなかった。それに,そもそもコブシなんて知らないし。千昌夫の歌ではないが,北国の花だと思っていたくらいである。ひとつ勉強になった。まぁ,名札の中には,コブシを消して白木蓮にしているものや,その逆のもあったので,花が咲くまでは,木だけ見てもどちらか分かりにくいのかも知れない。前出の友人にも話したところ,友人宅にもコブシがあったそうだ。白木蓮とコブシって,セットで植えることが多いのだろうか。あるいは,白木蓮のつもりで植えた中に,コブシが混じってることがあったりするからなのだろうか。

さらにこの遊歩道には,「シデコブシ」という,またちょっと違う品種もちらほら植えられていた。こちらの花は真っ白ではなく,薄く紫がかったような感じ。これは栽培されているものだが,自生しているものは,絶滅危惧種らしい。

こんな具合で,ランニング・コースには,まだまだ名前も知らない花ばかり。基本的,常識的なものさえ知らないのが多いので,少しずつ憶えていきたい。新しいことを知っていくことは,いくつになっても楽しいものである。


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